渋谷についての穴場情報や事情を紹介しています。

しぶやの小川はさらさらいくか?

 渋谷(しぶや)は、江戸の頃は渋谷村(しぶたにむら)と呼ばれていました。
 その名の通りゆるい谷底にあり、いまも駅から渋谷川に沿った恵比寿←→新宿を結ぶ明治通りから井ノ頭通りのほかは、道玄坂、宮益坂、公園通りなどなど、どちらに向かっても登り坂です。

 平成現在、谷を流れていたこの渋谷川はほとんど蓋をされた暗渠(あんきょ)になっていて、代々木公園と原宿の向こうまで分岐して続く長い遊歩道になっているんです。なんと『センター街』の一部も、その下にはいまだに支流の宇田川が流れていますよ。だからこのあたりから、『NHK放送センター』にかけては、宇田川町という地名なんです。
 渋谷が、新宿や池袋、大阪の梅田などに比べて地下街が発達していない原因としては、この地下川の存在が大きいのです。

 表に出た川は、モアイ像の反対側にあたる渋谷駅東口へ行くと、今でも見られます。大きな歩道橋を越えた山下書店の前から、どぶ川とすらも呼べないチョロチョロ川が、恵比寿方向に流れています。この川はすこし先で漉された処理水と合流して水量は一気に増えますが、むかし「♪春の小川はさらさらいくよ~♪」と文部省唱歌で歌われた名残は、少しも残っていないのが残念ですよね。

 名作と名高い、村上龍原作/庵野秀明監督の映画『ラブ&ポップ』ラストシーンに使われたのも、この渋谷川。
 主演した援助交際少女役の女優たちは、数ある撮影シーンの中で、「この川の中を歩いて行くのがいちばん辛かった」のだそう(汗)
 復活運動が進んで、いまはその撮影当時よりわりと綺麗になっています。このあたりは可愛い半野良猫が多く、猫好きには有名ポイント。たまに川に落ちちゃうドジ猫もいて、近所の人が助けに降りたりしています。
 近所を通りかかった時には、話のタネに覗いてみては?

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